導入事例

【D&I推進室メンバーの皆様】左から:中山 良太 様(審議役)、管 紀子 様(課長補佐)、小籠 紀子 様(担当部長)、狩野 祐美 様(課長補佐)、田中 俊彦 様(課長補佐)
wiwiw導入事例
第12回
株式会社日本カストディ銀行
人事総務部 D&I推進担当部長
小籠 紀子 様
人事総務部 採用教育課 主任
矢野 恵 様

株式会社日本カストディ銀行様は、2020年7月に、JTCホールディングス、日本トラスティ・サービス信託銀行、資産管理サービス信託銀行の3社合併により誕生しました。 国内No.1の資産管理専門銀行として、日々変化する環境へ対応し、多くのお客様の多様なニーズに応えられています。 SDGsの推進を重要な経営課題として捉え、中でも、プロフェッショナル人材の育成、D&Iの推進を優先課題の一つとして認識し、2022年4月には人事総務部内にD&I推進室を新設されました。
社員一人ひとりが多様な価値観を認め合い、従来以上に活き活きと働くことのできる企業風土づくり、職場環境の整備を進めるための様々な施策や活動と、ダイバーシティ&インクルージョン(以下、D&I)推進の一施策として 「<ダイバーシティ&働き方改革シリーズ>実践!ダイバーシティ・マネジメント(女性活躍編)」を導入いただいた背景や効果についてお話を伺いました。

SDGs推進を経営課題に ― 優先課題を設定しD&Iを強力に推進する

小籠様

wiwiw 経営戦略におけるダイバーシティ推進の位置づけについて教えてください。

小籠様 「我が国No.1の資産管理専門銀行として、資産運用事業の発展と国民の資産形成の一翼を担い、経済・社会の健全な発展に貢献します」という企業理念のもと、 SDGsの推進を重要な経営課題として捉えています。 昨年度には、当社内に設置したワーキンググループが中心となり、随時、社員とセッションを行いながら、SDGsに関する優先課題を策定いたしました。
中でも、「社員」へのコミットメントに対しては、プロフェッショナル人材の育成、D&Iの推進を優先課題の一つと認識し、2022年4月にD&I推進室を設置し、従来から手掛けてきたダイバーシティ推進施策を強力に推進しています。 D&I推進室は、「女性活躍推進」「仕事と育児の両立支援」「シニア人材の活躍支援」「障がい者との協働」の4テーマを活動の中心としています。

日本カストディ銀行様のSDGsに関する優先課題 (対 社員へのコミットメント)

wiwiw D&I推進活動の4テーマのうち、「女性活躍推進」にはどのように取り組まれていますか?

小籠様 「女性一人ひとりが自身の将来のキャリアを描き、実現するステップをサポートする」ことを目的に、それぞれの対象者への支援、働きかけを実施する女性活躍推進プログラムを導入しています。

<女性管理職に対する支援 ~更なる上位への登用に向けたサポート~>
  • 他社の女性部長との交流 (座談会)
  • 大局観をとらえる意識とスキルの向上 (外部講師による研修)

<女性担当者に対する支援 ~なりたい姿へのステップをサポート~>
  • 管理職に向けた意識とスキルの強化 (外部講師による研修)
  • ワークライフバランスを意識した計画的な将来設計 (専用の社内教育サイトによる動画配信)
  • 外部との交流を通じたキャリアイメージの構築 (外部研修への参加)

<経営層・部長層への働きかけ>
  • 経営層:外部コンサルを交えた意見交換
  • 部長層:現場での女性管理者育成に係る情報提供

このように、女性当事者だけではなく、各対象者を起点に周囲も取り込んで、多面的な取り組みをすることを心掛けています。そして、目下では女性管理職割合18%以上を目指します。


女性活躍推進の一環としてwiwiwサービスを導入して

wiwiw 女性活躍推進の取り組みを進める中で、弊社の「<ダイバーシティ&働き方改革シリーズ>実践!ダイバーシティ・マネジメント(女性活躍編)」を導入いただきました。その背景を教えてください。

小籠様 2020年7月の統合時、新銀行として次の課題と傾向がありました。

  • 異なるバックグラウンドによる異なる考え方への理解と受容の必要性
  • 仕事と育児を両立する女性社員が多数在籍しているものの、女性管理職が少ない
  • 育児休業を取得する男性社員が増加

このような背景から、キャリアと両立支援に関する支援策を検討するために、2021年度には意見交換会を開催し、女性管理職、男性の育児休業取得者、それぞれの上司などから現場の声を集めました。 その結果、当事者社員への直接支援だけでなく、上司を通じた支援(マネジメントによる支援)など多面的なアプローチが重要と考え、上司向けの御社の動画教材の導入検討に至りました。

wiwiw 導入の決め手は何でしたか?

小籠様 御社の教材は、女性の声や上司の声を収拾し分析された上で制作されており、実践的な内容になっていると感じました。 また、社内には動画教材やeラーニングを自由に視聴できる環境(専用の社内教育サイト)があり、履修に適していました。 会社としても、同サイトの活用を推奨しており、実際にテレワーク時のスキマ時間など、各自が都合の良い時間で履修することができたようです。
また、担当の方と事前にオンラインで情報交換をし、当社の状況に応じたご提案をいただけたことが、今回の動画利用に繋がりました。 導入前に人事総務部のD&I推進室員と採用教育課員で試聴し、導入時の効果や社内の反応などを事前にしっかりと検討することができました。

wiwiw 弊社サービスをご活用いただくにあたり良かった点や、ご満足いただけた点があれば教えてください。

小籠様 wiwiwのセミナーや教材の良いところは、法改正にあたり主旨や背景などの理解を深める知識編と、実際に利用する当事者の顔が想像できるような実践編の双方があるという点です。

矢野様

矢野様 今回は、課長以上を対象に、動画を30分程度ずつに分割して受講を促進しました。 実施後アンケートから、学んだ内容を実践で役立てようとする意識が多くの社員から感じられ、期待していた効果が得られたと思っています。

<受講者の声>
  • 女性からの相談への対応は難しいと感じていたが、①まず相手の話をよく聞き共感を示す、②自分はどうすればよかったと考えているか相手の考えていることを聞き出す、というステップが不足していたのだと気づかされた。
  • 時短社員の指導育成に非常に役立つ内容だった。講義で使用した資料を反復して閲覧できるよう、資料を提供してほしい。
  • 受講前は1時間を「長い」と思ったが、内容は大変参考になることが多く、受講してよかったと思う。

これからは、新管理職者に対して受講必須にしたり、期間を空けて振り返りのために再度受講するよう促したりするなど、今後の活用方法も検討していきたいです。

wiwiw 自分のマネジメントはどうだったかをセルフチェックできるシートを作成して併用したり、意見交換会を実施したりしてみても良いかもしれませんね。

多様なバックグラウンド・価値観をもつ社員が活躍する組織へ

wiwiw そのほかのD&I推進3テーマにおいても、御社ならでの取り組みがあると伺いました。それぞれの活動をお聞かせください。

小籠様
■仕事と育児の両立支援

上司との復職面談で活用されているキッズルーム
男性の育休取得推進といった意味では、支援ハンドブックの発行や男性育児休業取得者やその上司との意見交換会、ロールモデルの社内報での紹介などにより制度利用を推奨しています。 2021年度の男性育休取得率は67%と男性も当たり前に育休を取得し両立ができるようになってきています。 その他には、chokotto café(ちょこっとカフェ)という社員が利用できる休憩室の一角に、キッズルームや授乳室をつくっています。 キッズルームはガラス張りの小さな部屋で、休業中の社員が上司との復職面談などで活用しています。

■シニア人材の活躍支援
社内の研修動画撮影のためのスタジオ
「資産管理のプロ」として長年の経験と知見をもつシニア社員が講師となり、自己啓発研修用の動画を制作するなど、シニア世代が活躍しています。 例えば、長年に亘る海外業務から得たノウハウから、「資産管理業務に役立つ英文シリーズ」などは海外業務に携わる社員からも大好評です。
さらに、こうした自己啓発研修動画は、晴海カストディアカデミー(※通称 晴海CA)という社内の専用サイトに掲載され、いつでもスキマ時間に学ぶことができる環境が整えられています。

■障がい者との協働
当社の事業所として、室内農園を運営し、そこでは障がいをもつ社員が多く働いています。 福利厚生の一環として、農園で栽培された野菜を社員に配付したり、本社の社員が研修で農園を往訪したりするなどして、交流・協働しています。

今後の取り組みについて

wiwiw D&I推進室を新設され、さまざまな角度から取り組まれていますが、今後の展望についてお聞かせください。

小籠様 多様なバックグラウンド、多様な価値観の認め合いから、それを高め、インクルージョンするステップへ進みたいと考えています。
資産管理は専門性が高く、幅広い知識が求められます。日々環境・ニーズも変化するからこそ、社員が新しい知識をつけ、価値を高められるよう、会社として全力で支援する環境を整えていきます。 今後は、“バリューアッププログラム”といって、各々の専門分野に特化した社内講師や外部講師等による研修機会をさらに拡充し、長年同じ職務の人、職場復帰者、シニアなどの長期就業者など リスキリングを必要とする社員に、実践的な研修プログラムを提供していきます。 必要なスキルを効率的に習得してもらうことで、社員の活躍の場を広げていきます。
また、現在取り組んでいる4テーマ以外にも、LGBTQ+などにもテーマを拡げ、支援の対象者を増やしていきたいです。

wiwiw 貴重なお話をありがとうございました。


<担当コンサルタント コメント>
日本カストディ銀行様は、D&Iにおける、制度や環境整備というハード面は当たり前に取り組まれ、組織風土創りというソフト面に対し、SDGsの優先課題として、真剣に取り組まれています。 晴海カストディアカデミーなど、自己啓発の場を存分に行員に提供し続ける企業文化も素晴らしく、行員の自発的に学ぶ姿勢、自走する組織文化を築いておられます。 現在ある多様性に対し、皆で認め合い、尊重し、対話をするインクルージョンをどのように組織にアプローチするか、女性行員のキャリア形成に今後さらに注力される日本カストディ銀行様の活動に目が離せません。 日本カストディ銀行様で働く一人ひとりが力を発揮できる組織風土へ変革できるよう、引き続き精一杯伴走させていただきます。
<関連する商品・サービス>
<ダイバーシティ&働き方改革シリーズ>実践!ダイバーシティ・マネジメント(女性活躍編)
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実践!ダイバーシティ・マネジメント(女性活躍編)

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