事例紹介

事例紹介
第2回
『女性活躍推進
コンサルティング』
株式会社日本アクセス様
人事・総務部 課長代行
小島 彩花 様
人事・総務部
堀越 潤美 様

株式会社日本アクセス様は、総合食品卸売業、従業員数約4,000名、伊藤忠商事のグループ企業です。「『まもる・つなぐ・つくる』ことを通じて働きがいを高め、個々の力を結集することで、人と食の未来への架け橋となる」というミッションを掲げ、食品卸売業界をリードされています。
2017年、株式会社日本アクセス様に、wiwiwの女性活躍推進コンサルティングをご導入いただき、現在に至るまで、各種施策の実行でお手伝いをさせていただいています。
1年間のコンサルティング期間中には、コンサルティング契約後も自走できる体制づくりをめざし、現在は社員のみで女性活躍をはじめとするダイバーシティを推進されています。
着実に女性の活躍の場を広げられた日本アクセス様の取組をご紹介します。

2023年度までの目標

目標1 総合職に占める女性割合を20%以上にする。

 管理職登用が近い年代の女性総合職がまだ多くないため、まずは、母集団を育成することを目指しました。

目標2 男性の年間育児休業(2週間以上)取得10%以上を目指す。

 配偶者が出産する機会に男性もまとまった期間を育児にあてられる環境をつくり、性別に関わらず仕事と育児を両立できる会社をつくることを目標としました。

これまでの活動成果

・女性の応募者を増やすことができ、女性正社員の割合も増加しました。
・当初女性管理職は20名だったところ、34名へと登用が進みました。
・事務職から総合職への転換、契約社員から正社員への転換も進みました。

人事データからみる活動成果

wiwiwをご採用いただいた背景

2016年に経団連出版とwiwiwで共同開催した、当社会長 山極清子の出版記念シンポジウムにご参加いただいた当時の人事・総務部人事企画課の小島彩花様から、「2015年から自社で女性活躍に取り組んできているが、なかなか成果がでない」というご相談をいただきました。当時、小島様は、女性活躍を最初の一歩目とした日本アクセスのダイバーシティ推進に取り組まれていました。

ご相談時より、女性活躍については2年目からは自走していきたいとのご要望をいただいておりました。wiwiwとしても外部のコンサルタントに強制されて実行するダイバーシティ推進よりも、社員が自律的、自発的に推進するダイバーシティ推進をおすすめしています。推進プロジェクトを進めていく過程で、プロジェクトチームのメンバーの意識が変わり、その人たちがまた周囲のメンバーの意識を変える、という相乗効果が見込めるからです。
そこで、2年目からは自走するという計画で、ご提案させていただきました。

<Point>

「日本人・男性・正社員」を中心とする同質性の高い組織を前提とした諸制度・慣行や企業文化が温存されているなかで女性活躍を進めるのは、反対されたり、理解・協力を得られなかったりと、苦労も多く、頓挫される企業、成果が出せない企業が多いのが現状です。
wiwiwのコンサルタントは、約20年間大手企業の人事・経営部門に在籍し、大学での研究を融合させながら女性活躍・ダイバーシティ、ワーク・ライフ・バランス、働き方改革をゼロから実践し、さまざまな困難を乗り越え成果を上げてきた経験があります。女性活躍をライフワークとしてきたwiwiwのコンサルタントだからこそできるご支援をさせていただいています。

設定した目的

2015年当時は、女性総合職の採用を増やす一方で、女性の多くが将来のキャリアが見えず、優秀な女性ほど行き詰まり、モチベーションが下がりかねない状況でした。「女性が、男性同様に長期に渡りその能力を磨き、その力を十分に発揮し続けることができる企業となる必要がある。」ことから、女性活躍支援を最優先課題として、以下の目的を明確にしました。

〇社員それぞれが最大限に能力を発揮し、働きがいのある働きやすい職場環境づくり。
〇女性が男性同様に能力を磨き、力を十分に発揮し続けることができる企業にすること。

女性活躍推進における目的

コンサルティングの流れ

コンサルティングは大きな流れとして、以下のようにすすめています。
企業様によっては、省くプロセスもありますが、今回は全体を通して、wiwiwが参画させていただきました。

コンサル実施フェーズ
推進体制

●各部門・事業所で推進担当者を1名、任命いただき、ワーキンググループを形成しました。男女混合、役職者は約3割を目安に入れています。
●推進担当者は、定期検討会で課題や施策についてディスカッションの上、自部門・事業所に持ち帰り、定期検討会での課題を検討したり、施策の進捗管理を実施、検証する、という役割を担いました。
●定期検討会では、推進担当者を4つのグループに分けて課題や施策について議論を行いました。

定期検討会の様子
インプット(勉強会)

自走組織を目指す場合は、女性活躍をはじめとするダイバーシティ推進に関するインプットが必要です。
定期検討会の中で勉強会の時間を設け、コンサルタントより講義を行いました。

<勉強会Topics>

-ダイバーシティ・働き方改革推進の意義
-女性活躍推進法と次世代育成法~目的と内容、対応することの価値

勉強会の様子
実態把握・分析

●部門・事業所、勤務地、男女、雇用管理区分別にwiwiw女性活躍推進WEB調査を実施しました。
●WEB調査の結果をもとに、ヒアリングによる課題の深掘りを実施。自走する組織を目指していることから、ワーキングメンバーがヒアリングを実施できるよう、コンサルタントがヒアリングポイントをアドバイスし、ヒアリングの練習を行って実施しています。
●WEB調査とヒアリングからは、25の問題が抽出され、5つの問題の本質、「マネジメント」「自律性の欠如」「キャリア意識の欠如」「固定的性別役割分担意識」「働き方・生産性」が明らかになりました。

アクションプラン

●5つの本質的な問題に対し、求める効果・対象を設定、45の施策案を各グループで検討し、効果(度合とスピード)、難易度、コストの点で検討、下記分類に落とし込みました。

施策検討マトリックス図
<Point>

各フェーズで必ず、経営者を巻き込みむことです。社員の立場では言いにくいことをコンサルタントの立場で進言させていただいています。また、社内報に経営者とコンサルタントの対談を掲載するなどして、経営者には本気になっていただき、社員のみなさんにも会社の本気を継続的に伝えてマインドセットしていきます。

アクション実行支援

●「キャリアと育児の両立支援ハンドブック」の導入と活用
●事務局へ必要に応じて情報提供
●「アンコンシャス・バイアス研修」の提供
●異業種交流の橋渡しを行う

日本アクセス様による2021年度活動方針

2017年度から全社横断型のプロジェクトとして、ワーキンググループを発足して4年。のべ80名のメンバーとともに、施策の検討と実行、理解・浸透活動をしてきた結果、ダイバーシティの必要性や意味が、徐々に全社的に浸透してきています。
ですが、これはまだ通過点に過ぎません。更にこれから、日本アクセスが目指すダイバーシティの本質的な意義と目的を社員一人一人が理解し、意識と行動を変えていくため、2021年度はまた一歩前進した活動方針を掲げました。

2021年度活動方針

『ダイバーシティ推進ワーキンググループで具現化した施策を実施することで、全社員が自分事と捉え、主体的に行動できる「風土の定着と浸透」を図る』

これまでワーキンググループメンバーが提言した施策(以下図参照)の実行を通じて、日本アクセスの目指すダイバーシティとは何かを本質的に理解し、自分事として捉える風土を醸成すべく人事・総務部が主導となって推進しています。

日本アクセス ご担当者様コメント

小島さま

小島さま 私自身も経験したことですが、社内だけでなく社外からの目線、アドバイスが非常によい刺激となって、社員の心が動くきっかけになると思います。
実際に、山極様のお話しを聞き、会話をさせていただいて、当社の目指す姿を一緒に描いてもらいたいと感じ、コンサルをお願いすることになりました。
まだまだ道のりは長いですが、”誰もが活躍できる会社”を掲げ、これからも当社はダイバーシティの推進に取り組んでいきます。

堀越さま

堀越さま プロジェクト当初はワーキンググループメンバーとして参画させていただいておりました。
会議の冒頭では、毎回山極様から「女性活躍推進の必要性や社会情勢について」お話をしていただくのですが、「両立社員の働き方・時間の使い方は、今後多様なライフスタイルが増えてくる中で、社内全体へ浸透させていく必要がある」等のメッセージは私自身も勇気づけられ、モチベーションが上がったのを覚えております。
コンサル契約期間後の今でも、定期的にアドバイスをいただけるため、会社としてダイバーシティを推進する際、非常に参考になっています。

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