導入事例

wiwiw導入事例
第10回
スミセイ情報システム株式会社
人事部 マネージャ
角田 博俊 様
人材開発部 マネージャ
宮田 亜希 様

住友生命グループのIT戦略実現に向けた原動力として、長年に渡りグループ全体の情報システム基盤を支えてきたスミセイ情報システム株式会社様。 長年培った保険に関する専門性をいかした保険金融システムには、多くの生保・金融会社から高い評価を得ています。 常に最先端技術に向き合う企業にとって、その源となる人材は欠かせません。 「えるぼし」の最上位認定、「プラチナくるみん」の認定を受け、ますます全職員の活躍推進に力を入れているスミセイ情報システム株式会社様に、特に力を入れて取り組んでおられる女性活躍推進と育児両立支援について、お話を伺いました。

「一人ひとりが最大限に能力を発揮し、活躍できる会社」という、明確な目標を実現するための「女性活躍推進」
~上司と部下で二人三脚のキャリア開発~

wiwiw これまでのダイバーシティ推進への取り組みについて教えてください。

スミセイ情報システム様 当社では、一人ひとりが最大限に能力を発揮してはじめて、お客さまに新たな価値を提供できるという考えのもと、全職員の活躍推進に力を入れてきました。 特に力を入れてきたのは「女性活躍推進」で、「女性職員のキャリア開発」「働きやすい環境づくり」「管理者の意識改革」を三本柱に 「女性一人ひとりが様々な役割で活躍する会社」の実現に向け、制度の充実化をはじめとしキャリア開発や管理職教育を行っています。
2016年5月には厚生労働省より、女性活躍推進法にもとづく「えるぼし」の最上位認定を受けました。

wiwiw 「女性一人ひとりが様々な役割で活躍する会社」の実現に向け、どのようなキャリア教育を行っているのでしょうか?

スミセイ情報システム様 管理職候補となる女性職員を対象に「女性リーダー養成プログラム」を実施しています。 年間約10名を選抜し、これまで60名ほどが参加しました。実施期間は半年間。 当プログラムは対象者がミッションを定め、上司がサポートしながら職場の課題を解決する中でリーダーシップをトレーニングしていく二人三脚の取り組みとなっています。 研修の初回と最終回には上司も同席し、対象者に期待する役割や職務付与について宣言しています。 他部門で女性が活躍する姿や上司が積極的に職務を付与する姿は上司(管理職)側の気づきにもつながり、全社で好影響が広がっています。

女性リーダー養成プログラムの風景

その他の施策との相乗効果により、5年前(2016年3月時点)は8.3%であった管理職に占める女性比率(管理職候補者となる資格を有する者を含む)が2022年3月時点で14.4%に向上しました。 2025年度には同比率が20%以上となることを目標としています。

「一人ひとりが活躍できる会社」を目指した両立支援に取り組み、男性育休取得率も100%へ

wiwiw その他の取り組みについてはいかがですか?

スミセイ情報システム様 「育児・介護・病気治療と仕事の両立支援」にも力を入れています。 全職員が育児・介護・病気治療と仕事を両立しながら安心して働ける会社・職場を目指しています。 数々の取り組みによって働き方変革も一気に進み、2018年5月には厚生労働省大阪労働局より「プラチナくるみん」の認定をいただきました。
特に、育児と仕事の両立支援には15年以上前から取り組んでおり、制度改正に加え、育児休職(育休)からの復職者と上司が復職後のキャリア形成に向き合う「復職者支援ワークショップ」や 育休に関心のある全職員を対象にした「プレパパママセミナー」を実施し、育児休職取得者のキャリア形成支援にも力を入れてきました。

wiwiw 男性育休の取得状況についてもお聞かせください。

スミセイ情報システム様  2015年12月時点では、男性の取得率が3%(女性の取得率は100%)でした。 2021年度から育休取得対象者でまだ取得していない職員へ細やかなフォローをした結果、2021年7月以降は男性の育休取得率も100%になりました。 現時点では男性の育休取得期間は平均11日程度ですが、全社的に男性の育休取得を受け入れる体制や風土が徐々にできてきたため、今後、取得期間は延びていくと感じています。
また、近年ではコロナ禍で時差出勤や在宅勤務の制度が活用されており、ワークライフバランスの取れた働き方はさらに進化していくと期待しています。

育児両立支援の明確なメッセージを伝え続けるため、従来の取り組みに感じる課題から新たな施策へ

wiwiw 各施策や研修プログラムの構築力が素晴らしいと感じますが、課題はありましたか?

スミセイ情報システム様 先に述べた通り、育休復職後のキャリアロス防止を狙いとして、育休取得前と復職後に集合研修を実施してきました。一貫して伝え続けたメッセージは以下の3点です。

  • 育児休職は仕事と育児を両立するための準備期間(≠育児に専念する期間)
  • 復職後の両立生活、キャリア形成を決めるのは妊娠中~産後半年の過ごし方
  • 子育ては周囲(上司・同僚、家族、両親、地域)を巻き込むチーム育児を目指そう

その中で、特に課題と感じたのは以下の3点です。

課題1. 多様な価値観に対して、一律の研修実施では難しい
復職後のキャリア形成に対する姿勢や、育児と仕事の両立に対する考え方、両立するための環境などは人によって大きく異なり、一律の研修では難しいと感じました。

課題2. 開催時期の設定が難しい
育児休職の取得時期が人によって異なり、急な体調不良も発生するため、研修の時期設定が難しかったです。また、研修には管理職や配偶者の参加も可能としていましたが、新たに管理職に就任した方のタイミングが合わず、両立支援の在り方について個別に問い合わせを受けるケースが多くありました。

課題3. 全職員の意識の温度差
関連制度を拡充し、該当者に対する研修を実施しても、周囲の理解が進んでいないため、ワークライフバランスに対する意識の温度差が生じていました。

育休復職後に上司とキャリア形成を考える研修風景

キャリアと育児の両立支援サービス(ハンドブック、eラーニング)を導入して

wiwiw 貴社では、キャリアと育児の両立支援ハンドブックやeラーニングを導入していただいています。導入を検討した背景を教えてください。

スミセイ情報システム様 上記の課題を解消するには、集合形式の研修は適さないため、いつでも誰でも学ぶことができるeラーニング形式に変えてみようと考えました。 eラーニングコンテンツは多くの企業が制作されていますが、wiwiwは両立支援のパイオニアであり多くの企業様の導入実績があること、営業の方がどんな要望にも柔軟に対応してくださり頼れるパートナーであったことからお声掛けいたしました。
また、仕事と育児、介護を両立するための「コミュニケーションBOOK」を2008年に内製しましたが、常に内容をアップデートして管理をしていくことが大変であり、外注を考えていました。

wiwiw 導入を決めた理由は何だったのでしょうか。

スミセイ情報システム様 コンテンツの内容が充実しており、当社の伝えたいメッセージとwiwiwのeラーニングやハンドブックの内容がぴったりだったのが導入を決めた理由です。 特に「育休中は復職後に活躍するための準備期間」というメッセージをはっきりと伝えている点に強く共感しました。 また、ハンドブックについては、当社の研修で伝えてきたポイントが漏れなく盛り込まれていた点や、営業の方のご提案が素早く、具体的に、かつ柔軟にご対応いただけたことが後押しとなり、男性育休にまつわる大きな法改正をきっかけに、両立支援のプロであり老舗のwiwiwさんにお願いしようと決めました。

以前内製されていたコミュニケーションBOOK(左) と 導入したキャリアと育児の両立支援Handbook、Manual(右)

wiwiw さいごにwiwiwのサービスについてご感想をお聞かせください。

スミセイ情報システム様 サービス内容や当社への対応について期待通りでした。 これまで実施してきた一律の研修だけでは、対象者が限定的で、情報も積極的に取りにいかない限りはクローズドな状態でしたが、ハンドブックリリースと同時に、育児、介護、治療に関連した社内制度や情報を集約した両立支援のポータルサイトをオープンしたことで、全職員がいつでも情報を得られる状況になりました。 職員からの関心も高く、ハンドブックは配偶者も一緒に見ることができありがたい、など反応も良好です。
また、法改正や社会の変化に柔軟かつ早期に対応されている点も素晴らしく、新たなコンテンツを追加する際も御社にお声掛けするようにしています。 今後も両立支援を専門に行う企業として、多様な価値観や働き方のニーズに応えるべくサービスを提供し続けていただきたいです。

wiwiw 貴重なお話をありがとうございました。

<インタビュアー コメント>
 今回インタビューをさせていただいた角田様と宮田様は、2007年頃から長きにわたって人事、人材開発に携わっているとのことです。 お二人とも育児の経験をしたことのない時代から、試行錯誤しながら取り組まれてきたと苦労話もお聞かせいただきました。 お二人をはじめとしたメンバー全員で、継続的にそして粘り強く、ダイバーシティを推進してきてこられたからこそ、様々な成果が表れているのだと実感するとともに、社員一人ひとりへ寄り添った取り組みの姿勢も、強みの一つだと感じました。
 各施策の素晴らしさの秘訣を伺ったところ、人事関係者の交流会や勉強会に積極的に参加し、好事例を共有し互いに高め合っているということです。 自社の課題を把握し、先進企業の取り組みを参考に、いかに自社に落とし込んでいくかの重要性を再認識いたしました。
 この度はありがとうございました。

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