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薬が増えると副作用が心配


wiwiw介護アドバイザーの角田です。

 

知人に、80歳になっても薬を何も飲んでいないという男性がいます。

なんでも、健康診断の数値もすべて基準内(しかも中間値)なので、薬を飲む必要がまったく無いそうです。同年代の人たちと食事をすると、彼以外はみんな食後に薬を飲んでいて、彼のことを「人間ではないんじゃないか」なんて言うそうです。

 

年を重ねると、複数の病気や故障を抱える人が多くなります。

いくつもの病院を掛け持ちしているので忙しい、という話もよく聞きます。

病院の待合室では「今日は〇〇さんが来ていないけど、具合が悪いのかね」なんて会話が交わされているんだとか。

 

ところで、数年前から、病院の医師が診察と処方をして、薬は外部の薬局で調剤してもらうようになりました。(これを院外処方といいます。)

 

では、一人の患者がだいたい何種類の薬を処方されているのか、ご存知でしょうか?

 

厚生労働省「平成27年社会医療診療行為別統計」によると、0歳から74歳まではほぼ似通った数値で、一人平均3.5種類でした。これが75歳以上になると、平均で4.7種類、4人に1人(25.4%)が7種類以上の薬を処方されています。

 

東京大学大学院の秋下雅弘教授は、『薬が6種類以上になると副作用を起こす割合が高まるので、薬は5種類までを目安にする』ことを提唱されています。

 

高齢になると、薬を代謝(分解)する肝臓と、排泄する腎臓の機能が低下します。そのため代謝・排泄に時間がかかるようになり、”薬が効きすぎてしまう”ことがあるそうです。これは、副作用も出やすいということを意味します。

 

生前の母が、かかりつけ医に「胃の調子が悪い」と言ったら、「この薬を止めてみましょう」と言われて驚いたと言っていました。母は、むしろ胃の薬を追加してもらえると思っていたようです。

当時の私は、飲まなくてもいい薬を飲まされていたのかと怪訝に思っていたのですが、薬の効用と副作用を考えての判断だったのかと納得しました。

 

また、薬を10種類以上飲んでいた友人の父親は、青信号で道路を渡り切れないほど、歩行速度が落ち足元がふらついていたそうです。それが薬を減らしてもらったら、余裕をもって横断できるようになったそうで、「薬は怖い」と言っていました。

 

皆さんの親御さんに処方されている薬は、どのくらいありますか。

診療科毎に薬をもらっていると、重複していたり、相反する作用の薬が処方されてしまうこともあるそうです。

 

一度、処方されているすべての薬を調べてみませんか。

たくさん飲んでいることがわかったら、かかりつけ医やかかりつけ薬局の薬剤師に、本当に必要な薬かどうかの優先順位を考えてもらい、薬を減らすことを相談してみることをおすすめします。

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つのちゃん

介護家族のご相談をたくさん受けてきて、いろいろ学ばせていただきました。それを皆さんにお返ししたいなと思っています。

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