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【介護アドバイザーコラム】お金の計算と認知症


こんにちは。wiwiw介護アドバイザーの角田です。

 

消費税が8%になりました。

 

消費税5%を含めた税込価格に慣れていたので、税抜価格を見て一瞬“安い”と勘違いしてしまいます。

3%上乗せされるだけのはずなのに、8%が新たに課税されたのではないかと思う値段設定も見かけます。

ずっと500円で売っていたものが、「消費税が上がったので550円になりました」って、どういう計算なのでしょう。値上げの口実になっていますね。

一円単位の支払いも増え、小銭で財布が重くなりました。

 

さて、認知症になると計算能力に影響が出てきます。

「100から7をひくといくつですか」

「そこからまた7をひいてください」

これは、認知症診断に用いられる長谷川式スケールの中にある質問で、計算ができないことを一つの指標にしています。

 

買い物は、買いたいものを選んでその値段を足して合計を出し、それに消費税を足して支払額を把握します。カード決済をしないのであれば、手持ち金の範囲で買えるものを選びます。通常はレジスターが計算してくれるので、完璧に暗算ができなくても大丈夫です。

 

レジで「○○円です」と言われたら、ちょうどの金額か、お釣りが一番少なくなるようにお金を払います。

 

小学校の算数でお金の計算を習い、その後何十年もさりげなくしていた行為が、認知症になったためにどうすればいいかわからなくなった・・・

 

これはかなりつらいことです。プライドがありますから店員さんにあたふたしているところを見られたくないので、高額のお札を出してお釣りをもらうほうがいいと思っても不思議ではありません。後ろに並んでいる人がいれば尚更です。

 

認知症の家族がスーパーでもコンビニでもいつも一万円札で支払うという話や、家の中に小銭が異常にたまっているという話を電話相談でも時々耳にします。

 

消費税アップは、認知症の方にとってさらなる混乱の種になっているかもしれません。

 

効率を重視する人にとっては、「年寄りは時間がかかって困る」とイライラしたり、「認知症になったら買い物はするな」となりがちです。

 

しかし、いつか自分も老いる日が来ます。レジで戸惑っている高齢者を見かけたら、「大丈夫ですよ」とやさしい眼差しを向けて、“待って”いただきたいと思います。

 

老いも若きもそれぞれの力に応じて安心して暮らせる社会が来るといいなあと思います。

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つのちゃん

介護家族のご相談をたくさん受けてきて、いろいろ学ばせていただきました。それを皆さんにお返ししたいなと思っています。

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