wiwiw介護アドバイザーの角田です。
年をとっても安心して自宅で暮らし続けるために、どんな手助けがあったらいいでしょうか。
誰かが家に来て、お世話をしてくれたり、家事を手伝ってくれたらいいですね。
家まで車で迎えに来てくれる人がいて、
行った先でお昼ご飯を食べたり、皆でおしゃべりしたり、運動するのもよさそうです。
もちろん家まで送り届けてもらいます。 必要な時は、泊まることもできれば楽しそうです。
機能的なベッドや車いすは高額なので、レンタルできたらいいし、便利グッズを安く買いたいです。
家を高齢者向きに改修する費用を出してくれる人がいたらありがたいです。
実は、介護保険制度ではこれらをカバーするサービスが用意されているのです。
ケアマネジャーというコーディーネーターもいて、相談に乗ってくれます。
介護保険法を成立させるときに、様々な専門家が集まってより良い制度にしようと議論を重ねました。
2000年4月からスタートしたのですが、介護を取り巻く状況や国民の意識が大きく変わろうとしていましたので、3年ごとに制度を改正することが盛り込まれました。
直近では2015年4月に制度改正が行われ、年収に応じて利用料を2割負担にする(65歳以上の人の2割程度)ことや、特別養護老人ホームへの申し込みが要介護3以上の人に限定されるなど、いくつかの改正がありました。
現在、2018年4月の改正に向けて、厚労省の社会保障審議会・介護保険部会では
35人の委員が、ほぼ隔週ごとに開かれる会合で意見を戦わせています。
10月12日の審議会では、要介護1と2の軽度者向け訪問介護のうちの生活援助サービスを自治体に移行するかが焦点になりました。
高齢者が増えて介護保険サービスの利用者数も伸び続けています。
介護保険料の値上げは年金生活を送る高齢者の首を絞めかねません。
そこで、介護サービスの縮減が課題になっているのです。
身体介護を専門職が行うことに異論はないが、
掃除・洗濯・調理・買い物等は、有資格者でなくてもよいのではないか。
介護福祉士がこれから不足するので、介護福祉士には中重度の人のサービスに特化してもらったらどうか。
軽度者が自分でできる家事をヘルパーにしてもらっていたら、身体機能はより衰えてしまうという意見があります。
一方で、軽度なうちから専門家による見守りや家事の手助けがあれば、
一人暮らしを継続でき、症状の悪化を防ぐことができる。
少しでも長く在宅で暮らすことができれば施設にかける費用を抑えることができ、
財源確保という目的にかなうのではないかという意見もあります。
これまでも同居家族がいる場合の生活援助サービスの利用は制限されていましたが、
要介護1・2の人の生活援助サービスがすべて介護保険から外されるとなると、
一人暮らしをしている父を持つ身としては不安になります。
認知症の人の生活援助では、認知症の人を見守りながらのサービス提供になるので、専門知識や技能が必要です。また、専門家ならいいが近所のボランティアさんにやってもらうのは嫌だ、と思う人がいることも予想できます。
定期的にヘルパーさんが来てくれることが張り合いになり、生活のリズムが保てているという高齢者も数多いのではないでしょうか。
要支援1・2の人の介護予防訪問介護と介護予防通所介護(デイサービス)の自治体への移行は
2015年の改定で決まっています。
その内容を精査して見極めてからにしてはという意見が大勢を占めたそうで、
要介護1・2の人の生活援助サービスは介護保険で継続する方針を固めたということです。
社会保障審議会で話し合われた内容は、広く報道されています。
皆さんも関心をもって見守ってくださいね。
つのちゃん
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