介護アドバイザーの角田です。
新型コロナウィルスの変異株は、アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、とギリシャ文字を使用して呼ばれていますが、これまで聞いたこともなかった15番目のオミクロンまで行きつきました。
ワクチンを2回接種しても月日が経つと抗体が減少してしまうため、3回目の接種が始まり、今後も感染予防に努めなければならないようです。
さて、12月22日、日本の厚生労働省の諮問機関である薬事・食品衛生審議会の専門家部会は、アルツハイマー病治療剤「アデュカヌマブ」の製造販売承認申請について、「現時点のデータでは、有効性を明確に判断することは困難」として、追加の臨床試験データの提出を待ち、再度審議をする必要があるとしました。
この薬は、アメリカの製薬会社「バイオジェン」と日本の「エーザイ」が開発し、アルツハイマー病を引き起こすといわれる脳内の異常なたんぱく質(アミロイドβ)を取り除き、神経細胞が壊れるのを防ぐとされています。
アメリカでは2021年6月に追加の臨床試験で効果を検証するという条件付きで迅速承認され、欧州では12月17日に販売承認をすべきではないという見解が公表されています。
日本の継続審議はこの流れでは妥当なものといえそうです。
実はこの「アデュカヌマブ」、アルツハイマー病のワクチン開発の失敗から生まれた薬です。
アルツハイマー病にならないようにするワクチンを投与された人々に重い副反応が出て、治験は中止に
なりました。
そのときの患者を1年以上経過観察する中で、ワクチンではなく抗体そのものを投与したら効果が
あるのではと考えた医師がいました。
発見された抗体は「アデュカヌマブ」と名付けられました。
新型コロナウィルスのワクチンと共に、効果のある飲み薬の開発が喫緊の課題になっています。
アルツハイマー病のワクチンや治療薬も1日も早く開発されることを願っています。
つのちゃん
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