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認知症の受診の勧め方


介護アドバイザーの角田です。

 

離れて暮らしている親御さんと連絡を取り合っていますか。

75歳、80歳、と年齢を重ねてきたら、電話で話したり、スマホでビデオ通話をしたり、メールやラインを
使ったり、通信手段はたくさんありますので、使い勝手のよい方法で「定期的に連絡」をしてみましょう。

 

認知症の親を介護している方から相談を受けますが、「元気だよ」「変わりはないよ」という言葉に安心
していたら、実は認知症が忍び寄っていたという話を聞きます。

 

コロナの新規感染者数が落ち着いてきて、国内の移動も活発になってきましたので、久し振りに実家に
帰って親御さんと直接お会いになることをお勧めします。

 

親御さんに会って、「あれっ、なんか今までと違う」と、年を取ったからでは済まない変化を感じることがあるかもしれません。

その変化が日常生活に支障をきたすようになると、認知症という診断が下りることになります。

 

認知症の診断をするのは医師です。

ご自分で医療機関を受診する高齢者が増えてきたそうですが、多くの場合は認知症が疑われる親御さんを
子供が医療機関に連れて行きます。

 

ここで問題になるのが、どうやって親を医療機関に連れて行くかです。

 

自分の変化に一番早く気付くのは親御さん本人です。

認知症かもしれないと不安になっているところに、子供から「アルツハイマーかどうか診てもらおう」
「認知症だったら困るから医者に行こう」と誘われて「はい、行きます」とは言いたくないと思います。

 

不安な気持ちを想像して、「困っていることを医者に相談してみようよ」「老化のスピードを遅くする薬があるらしいから、病院に行ってみよう」と、認知症という言葉は使わずに誘ってみてはどうでしょう。

また、「いつまでも元気でいてほしいから、健康診断を受けてほしい」「私のために病院に行ってほしい」と、子供が心配している気持ちを素直に伝えたところ、「仕方ないな。お前がそう言うなら行ってやろう」と承諾してくれた例がありました。

 

兄弟姉妹と一緒なら受けると言うので、叔母に頼んで一緒に脳ドックを受けてもらった人もいます。

中には「認知症ではないことを確認してもらいましょう」と誘ったら成功したという話も聞きました。

親の性格によっては、家族の話は聞かないが、親が一目置いている人の話なら聞くというケースも
あります。

他科の主治医にお願いして、認知症の専門医につないでもらうのも有効です。

 

やっと承諾してもらって受診の予約をしたのに、当日の朝になったら「今日は行かない」とか、
「行くと言った覚えはない」などと言うので親子でもめたという話をよく聞きます。

 

そんな時はどうしたらいいかと知り合いの医師に質問したら、
「『病院の帰りにおいしいものを食べましょう』『お医者さんが待っているのに行かなかったら失礼
でしょ』などといろいろな言葉をかけながら車に乗せてください。病院について、たくさんの人がいる前で『行きたくない』と言っている人を見たことはありません。皆さん、毅然と受診されますから大丈夫です」とのことでした。

 

病院には誰だって行きたくないものです。

何とか工夫して、受診してもらえるといいですね。

 

認知症の第一人者でいらっしゃった長谷川和夫先生は、「一度で諦めず、何度も何度も誘い続けることが
大事。家族を思う気持ちは必ず通じる」とおっしゃっていました。

 

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つのちゃん

介護家族のご相談をたくさん受けてきて、いろいろ学ばせていただきました。それを皆さんにお返ししたいなと思っています。

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