介護アドバイザーの角田です。
私の左手首はギブスで固定されています。
旅先で、浴槽の黒大理石のふちで足を滑らせ、浴槽の中に落ちてしまったのです。
その際に左手をついたらしく、左手を骨折してしまいました。
この骨折で、1週間の間に3つの整形外科で診てもらい、最終的には紹介状を持ってまた別の医院に行く
ことになっています。その顛末をお伝えしますね。
まず、宿のフロントで、その地域で評判の良い整形外科を紹介してもらいタクシーで行きました。
レントゲンで骨折を確認し、局所麻酔で骨を整復(元の位置に戻す)して3本のピンで固定する手術を
受けました。
医師は「今は骨折部を金属のプレートとボルトで固定する手術が広く行われているが、自分はこの療法を
長年試行錯誤しながらやってきて、失敗したことがない」と数名のレントゲン写真やその後の回復事例を
画像や紙の資料で詳しく説明してくれました。
経験に裏付けられた医師の言葉が素直に心に届き、迷うことなく手術を受けることにしました。
術後のレントゲン写真を見ると、まずまずの出来栄えだということです。
翌日新幹線で帰宅。
診断書を郵送してもらうことになっていたのですがなかなか届きません。
ギブスから出ている指がむくんできたので、歩いて行ける一番近い病院の整形外科を受診しました。
そこは病床数が100に満たない病院で、整形外科の常勤医師はおらず毎日医師が入れ替わっています。
事情を話して、むくまないようにする方法を医師に指導してもらい、次回の予約をというときに看護師が「近所の整形外科で診てもらうといい」と言うのです。
骨折の治療には向かない病院なのでしょうか。
翌週医師の紹介状が届いたので、今度はインターネットで骨折の手術件数を調べて決めた総合病院を
受診しました。
レントゲンを撮ってからの待ち時間が長いので看護師に声をかけると、「寒くなると転ぶ人が増えるのよね。今日は骨折の手術が9件入っていて、まだまだかかりますね」とのこと。
結局3時間待って診察にこぎつけました。
医師にこの手術はいつ受けたのかと聞かれ、「転倒したのが朝の7時15分で、その日の10時から11時に
手術を受けました」と言うと、大変驚いていました。大病院ではこんなにスピーディにはできないの
でしょう。
骨折部の整復状態はまあまあと言われホッとしました。
そして「ギブスを外した後、手首が固まってしまうのでリハビリが必要になりますが、当院ではリハビリはしていないので他の整形外科を紹介します」と言われました。
紹介された病院は、友人が3人も通っているところで、いいお医者さんだという話を聞いていたところ
でした。
こんなことなら、どこがいいかを人に聞いてから受診すればよかったと思ったのです。
そこで、骨折を経験したご近所の人たちから整形外科に関する情報を改めて聞いてみました。
「大病院の整形外科は骨がくっつけば治療は終わりだよ」
「〇〇医院と△△クリニックの医師はひどいので止めた方がいい」
「◇◇病院は予約できないから毎回2時間は待つ。□□病院なら予約できる」
「●●病院は骨粗しょう症検査の機器が充実している」
「リハビリなら▲▲整骨院がいい」
「■■病院はお年寄りのリハビリに力を入れていて、骨折の手術はしない」等々。
皆さん、ここがいいという病院を見つけるまであちこちを受診していました。
これらの経験知を参考にすれば、時間もお金も無駄にしないで済んだかもしれません。
それにしても今回の最大の反省点は、滑ることが予想される場所で注意を怠ったことです。
不幸中の幸いは、左手の骨折だけで済んだことです。頭を打ったり、腰や足の骨折だったりしたらもっと
大事になっていたでしょう。
最初の整形外科で素早く処置をしてもらえたこともラッキーでした。
それでも、両手が使えない不便さは相当なものです。当たり前にできていたことができないことや、
時間がかかるようになったことに驚いています。
左手だけでこれですから、要介護度が高い方々の不便さはいかばかりでしょう。
身をもって体験しないとわからないものだと痛感しています。
今回の出来事は、医者を選ぶときに口コミ情報が大事ということと、介護サービスを受ける方々のご苦労の一端を知る機会になりました。
次回は、手が不自由になった経験を踏まえた介護ブログを書きたいと思っています。
皆様、寒いと転倒しやすいそうですので、くれぐれもお気を付けください。
つのちゃん
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