こんにちは。wiwiw介護アドバイザーの角田です。
以前、このブログにクリスティーン・ブライデンさんのことを書きました。
元オーストラリア政府高官で、46歳で認知症と診断され、3人の娘さんを持つシングルマザーでしたが、
診断から4年後に結婚相談所で知り合ったポールさんと再婚した女性です。
そのクリスティーンさんがポールさんと一緒に来日し、
10月28日に都内で開かれた講演会で、40分間お話されました。
クリスティーンさんは、
大きな白い花がプリントされたオレンジ色のジャケット、
膝が見える丈の黒いタイトスタート、
模様の付いた黒いタイツ、
エナメルの黒い紐靴、
髪は黒く染めたボブ、
シャープなメガネ、
まるでスタイリストがついたのかと思うほどに艶やかで美しく相変わらずステキでした。
クリスティーンさんは、認知症と診断されてから17年経っており、
日常生活ではいろいろな困難があるのですが、
ポールさんが忍耐強く
「私が行動できるように支援してくれるのです。
なるべくできることを私にやらせようとしてくれるのです。
ポールは私の側にいて、寄り添い、励ましてくれます」とのこと。
講演終了後、お二人がすっと立ち上がりました。
「ああ、終わった・・・」と思った私は視線を資料に落としました。
するとその瞬間会場がどよめき、あれっと思って顔を上げました。
もしかしたら・・・と思い、お隣の席の人に、
「今、何かあったのですか?」「キスをしたのよ」。
「口と口で?」「そうなの、自然だったわ」。
なんと、そんな貴重なシーンを見逃してしまったのです。
そのことを、ある飲み会で話しました。
すると、講演会の後半に登壇した若年性認知症のご本人、
中村成信さんが私の隣りの隣りの席にいらして、
「僕とまささん(同じく若年性認知症のご本人の男性)もキスをしたんだよ。見た?」
と絶妙なタイミングで言われました。
私も「えー!それも見逃した!」と大笑い。
こんなユーモアってすごいですよね!
クリスティーンさんご夫妻の抱擁をこの目で見られなかったのは残念でしたが、
中村さんのユーモアのセンスの良さを知ることができて、
とっても幸せな気持ちになりました。
つのちゃん
最新記事 by つのちゃん (全て見る)
- 介護休業制度改正をわかりやすく解説します - 2025.04.28
- 高額介護サービス費を知っていますか - 2025.03.28
- 8020運動からKEEP28へ - 2025.03.06