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鍵を握るのは中間管理職 ~ワークライフバランスの実現に向けて~


おはようございます。wiwiwの小林です。

 

先日、内閣府主催のシンポジウム「ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて」に参加してまいりました。

 

このシンポジウムの第2セッション「企業の直面する課題と対応」ー鍵を握るのは中間管理職ー
で獨協大学准教授 阿部正浩氏が興味深い内容を研究報告されていたのでご紹介します。

 

●中間管理職の行動特性と部下の業績

 

課長とその部下全員を対象に行動特性を測定するEQIとアンケート調査を実施。
8社、約1700名が回答。

 

①管理職の行動特性と部下の働く意欲
・コミュニケーション能力が高く、積極性がある部下は働く意欲が高い
・コミュニケーション能力の高い管理職の下で働く部下は、働く意欲が高い
・成果・業績が把握困難な職場ほど、働く意欲は低い

 

②行動特性と業績の関係
・コミュニケーション能力が高く、積極的である部下の業績は高い
・管理職の積極性が高いと、部下の業績は高い
・安定性が高い(=業績の高低に動じない)、あるいは主体性が強い
(=主張が強すぎる)管理職の下で働く部下の業績は低い

 

③残業への影響
・女性は男性よりも残業しない
・勤続年数が長くなるほど残業しない
・上司の残業時間が長くなるほど部下は残業する
ただし、企業特性(企業単位での傾向)が強く影響する。
・自己コントロールが高い個人(=周囲のことを考える人)ほど残業する傾向がある
・管理職の積極性が高いほど、部下は残業する傾向がある
・管理職の対人関係調整能力が高いほど、部下は残業しない傾向がある。

 

 

以上の結果をふまえ、阿部氏の見解は以下のとおり。

 

・「業績がいい」場合でも、残業による成果である場合も多く時間単位での生産性は低い可能性がある。
・「管理職の積極性が高い(=チームの業績を高めようとする管理職)」場合、部下が両立支援制度を使うことへの理解が低かったり誤認(※1)している可能性が考えられる
・職場での長時間労働削減のためには、「管理職の対人関係調整能力」がポイントと考えられる。
・管理職の目標管理の評価項目や処遇の見直しの必要性。(部下の行動に関する項目を追加するなど)

 

(※1)企業と管理職の制度認識ギャップ

 

 

wiwiwでは、今春、管理職社員向けのeラーニング「職場におけるワークライフバランス」を提供します。
「今、なぜワークライフバランスが必要なのか?」「ワークライフバランスのとれた職場づくりに必要な考え方、行動は?」など
管理職として求められる内容をまとめて学習できますので、自社の両立支援制度を職場でさらに浸透させる一助としてご活用いただければ幸いです。

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